2019年9月に発表され、2027年度営業開始とされている都営地下鉄大江戸線の無線式列車制御(CBTC)システムですが、このほど一部区間でCBTCシステムを構成する地上無線機のアンテナとみられる設備が設置されたことを確認しました。
本日までに確認できたのは大江戸線光が丘駅付近の数駅間です。レール方向に伸びた円筒状のアンテナが駅間の100~200m程度の間隔をあけてトンネル側壁に設置されています。アンテナ自体や支持物の状況から、汚損が進んでおらず、最近になって設置されたことが窺えます。一部のアンテナでは側壁に設置された機器箱等とケーブルで接続されている様子も確認できました。
大江戸線には日本信号製のCBTC「SPARCS」が導入されるとしていますが、過去に日本信号が中国・北京地下鉄15号線のSPARCSで設置した地下区間のアンテナ(下記参考文献中に写真掲載)と形状が似ており、今回確認できた新設備も同種のものとみられます。
日本国内における無線式列車制御システムで地下区間を有するのはJR仙石線・埼京線、東京メトロ丸ノ内線に続く事例ですが、国内向けSPARCSとしては大江戸線が初めての事例です。
現時点では一部区間の設置に留まっていますが、今後設置区間の拡大や車上設備の動向が注目されます。
*参考文献
栗田「完全無線式列車制御システム(SPARCS)の使用開始」、 JREA、55巻8号、p.37078-37081、(2012.08)
https://id.ndl.go.jp/bib/023906217
(国立国会図書館オンライン「NDL-OPAC」資料URL)