明知鉄道SL運行は「実現可能」と恵那市検討委が結論

恵那市のSL復活検討委員会は21日の第6回検討会で明知鉄道のSL運行は条件付きで「実現可能」とする結論を示しました。
来月上旬、市長に報告し、市が最終判断を下します。

運行に想定されているのはC12 47とC12 244です。244号機は2013年に明智小学校から明知鉄道へ移設（動態保存中）され、47号機は2021年にJR東海から無償譲渡されました（市中央図書館に静態保存中）。

一方で、初期費用が10億7500万円、維持管理費が年間1億4600万円かかり、運行収入は年間8550万円と資金調達が課題であり、
▼国や県の補助金
▼クラウドファンディング
▼ふるさと納税
などで調達する案が示され、「資金調達および事業継続が可能となる環境を整える」ことを条件にSL運行について「可能と判断する」と示しました。

過去の検討会資料によると、
▼岩村駅に検修庫を新設（明知や恵那は土地がなく見学が困難）
▼岩村駅を起点に3往復
▼土休日や祝日、夏休み期間に年間150日運行
▼運賃は1690円（乗車券690円＋指定席券1,000円）
▼SL+気動車+気動車の3両編成（2両で定員88名）
▼気動車は既存のアケチ10形2両・100形2両を改修（現在10形4両、100形2両を保有）
▼SL全般検査は運行開始後4年後に1両目、6年目に2両目（1回3億円）
が試算・想定されています。

2027年以降に隣接する中津川駅にリニア駅が開業する予定で、恵那市はリニア開業とSLによる波及効果を期待しています。

SL復元検討委員会／ようこそ恵那市へ｜恵那市公式ウェブサイト
https://www.city.ena.lg.jp/soshikiichiran/machizukurikikakubu/koutsuu/4/12376.html

ＳＬ運行「可能」明知鉄道・復元検討委が結論　初期１０億円＆維持費１億円…明確な資金プランは | 岐阜新聞デジタル
https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/469491

*1 寺西哲生. (2024年11月22日). 岐阜の風景にSL、明知鉄道でGO！恵那市検討委、条件付きで「運行可能」方針. 朝日新聞, 朝刊（名古屋本社 岐阜全県）, p. 23.
*2 ジェー・アール・アール編. (2024). 私鉄車両編成表 2024. 交通新聞社.