2010年頃から工事が行われておりました東京駅北通路拡幅とグランスタ東京の工事ですが、8月3日のグランスタ東京のオープンを以て工事も一段落付きました。
その為8月中と9月7日に分けて観察して参りましたので、此方でご報告致します。
手元にJR東日本の鉄道技術フォーラムで頂いた資料があり、大林組のサイトにも特集記事がありました。
また自分のスマートフォンに東京ステーションナビアプリをインストールしてありますので、それぞれを参考にして執筆しております。
今回も他の旅客の方や現業職員の方のできる限り邪魔にならない位置から安全の確保を第一に写真撮影をしております。
また、一部の写真を肖像権をカバーする為にぼかしを入れておいてあります。
そしてグランスタ東京のWebサイトと館内マップ及び現地の案内サインを確認しましたが、特段撮影禁止の案内や制札がありませんでしたので写真を出して観察の報告を致します。
https://www.obayashi.co.jp/thinking/detail/project48.html
工事以前より元の幅が6.7mと狭く混雑していた北通路ですが、駅周辺の再開発や上野東京ラインの開業でより混雑を見込まれるとの当局の予想からその幅を12mに拡幅する工事を2010年より行ってきていました。
また併せて、駅のサービス機能の強化を目的に今まで連絡されていなかった北通路と中央通路を接続させてエキナカ施設をリニューアルする工事も行ってきていました。
その目的で線路下に於いて盛土またはレンガアーチの構造で高架化されていた部分を、線路を仮受けした後に盛土とレンガアーチを撤去して本設のコンクリート製で桁と柱の構造の高架橋に切り換える大規模な工事をやっていた為に仮通路切り換えからグランスタ東京オープンまで約6年程の時間を要しました。
山手線・京浜東北線のホームドアの設置が他の駅と比較して遅めになったのも、盛土+レンガアーチの構造からコンクリート製の高架橋の構造に線路を受け換えている工事があったからではないかと強く推定されます。
まず1枚目に東京駅北通路のグランスタ東京供用開始後の写真を出します。
天井と床の距離に於いて発車標を置くスペースがないからか、東海道線・上野東京ラインのホームへ向かうエスカレーターの脇の壁に発車標を埋め込んでいることを通りがかりに目視ながら観察致しました。
画面向かって8時の方角(神田方)から奥に向かって店舗とそこへ入る通路のあるスペースを、2014年の工事着手後以来2017年の本通路供用開始まで仮通路として使用していました。
勿論本供用開始後はその面影を一切残さずに、グランスタ東京の1階の一部となっています。
北通路を挟んで画面の2時の方角(有楽町方)に向かって、山手線の線路の真下を行く形でメインのエキナカスペースを経由し中央通路へと続く通路を新設した構造です。
2枚目と3枚目にグランスタ東京の入口の写真を出します。
2枚目を中央線(丸の内側)から、3枚目を東北新幹線(八重洲側)から夫々入口から入る様に撮影をしております。
2016年迄ここにノースコートがあり、その中を区画してグランスタダイニングとしていました。
手元資料の図面から、この部分だけ高架橋で線路を支えていた模様です。
供用開始後は旧ノースコート部の高架橋を挟んでいた盛土も撤去されて高架橋に変わっていて、床を打設したり既存高架橋の橋脚の外側に新設高架橋の柱を置いて一体的に線路・列車・ホームから来る荷重を支えられる様にしています。
内装ですが、八重洲側から見て最早かつてのグランスタダイニングとノースコートの面影を残さない程に改良されていました。
4枚目から9枚目はグランスタ東京の中、地下1階のスクエアゼロの周辺で撮影致しました。
手元資料によると供用開始前に土の中であった場所を掘削し床を打設して、供用開始後は新設高架橋の一部又は既設高架橋を支える部分となっています。
エスカレーターの周辺を吹き抜けとして中央地下通路付近まで待合スペースを広げており、スクエアゼロと銘打っています。
エスカレーターから見て神田側に、吹き抜けの高さに合わせた細長いサイネージがありました。
2回目にスクエアゼロを訪問した時に、吹き抜けにねぷたが吊り下げてありました。
9,10番線ホームから中央地下通路迄一気に降りられるエレベーターが以前よりありましたが、今回3,4番線ホーム~7,8番線ホームにもグランスタ東京を縦に抜く形で用意されています。
後、グランスタ東京の店内の柱にどちらが八重洲側で何方が丸の内側かを示すサインを用意してありました。
赤レンガ駅舎のサインだけに従うと丸の内側に進んでおり、グランルーフのサインだけに従うと八重洲側に進んでいることを示しています。
そしてスクエアゼロの八重洲側にベンチが置かれており、スマートフォンを充電する為のコンセントの用意がありました。
またベンチの周囲にショーケースがあり、20系客車の1/10モデルやヘッドマーク等が飾られています。
時計もスクエアゼロのイメージから、文字盤の文字を全部ゼロにしたモノを用意してありました。
取り敢えず、以上の内容で観察して参りました。