中央快速線E233系の房総・北総エリア転出

中央快速線系統で余剰となったE233系の房総・北総各線転出。

余剰車に関する状況

グリーン車組み込み準備の動きが終息し、計画当初から見込まれた余剰車の動きが注目されます グリーン車組み込み準備の動きが終息し、計画当初から見込まれた余剰車の動きが注目されます。
全58編成へのグリーン車組み込み準備工事が完了し、既存または工事中の予備編成として転入・新製されていたE233系・209系計4編成が余剰となりました。
機器更新を行わず経年20年超使用された209系1000番台2編成は最終的に解体・全廃となりました(詳細)が、経年十数年以下のE233系0番台2編成は機器更新・転用改造による他線区での継続使用が考えられます。
対象編成はグリーン車組み込み準備工事が実施されず、12両編成での運用ができないトタT71編成・トタH49編成で、各編成の転出動向が注目されます。

グリーン車組み込み準備改造済み編成の余剰について

グリーン車組み込みに対応するE233系は58編成用意された一方で、改造実施期間中に分割編成運用が1運用削減された関係か、グリーン車の製造数は1編成少ない57編成分となることが度々明らかにされています詳細)。
中央快速線は元々所定予備が2編成と見られる状況で、予備編成の増強は車体保全や今回のグリーン車組み込み準備改造のように長期入場を伴う動きが差し迫ったタイミングで行われていました。
現在普通車の機器更新が実施されていますが、これが完了した時点でグリーン車の増備がない場合、組み込みに対応する1編成が余剰となる可能性があります。
普通車の機器更新に伴う動きは「営業運転開始後のグリーン車の動向を併せてご覧下さい。

房総・北総エリアへの転出

2024年11月、他線区で余剰となったE233系の房総・北総エリア導入による209系置き換えが報道(詳細)され、房総・北総各線がE233系0番台余剰車の転用先の一つとなり得ることが明らかになりました。
その後、2025年1月・3月に東京総合車両センター(TK)業務に関する労組資料で中央快速線E233系2編成を含む千葉地区転用改造の実施計画が明記(詳細1詳細2)され、E233系0番台余剰車の転用先が千葉地区であることが判明しました。
この時点で「千葉地区」は「房総・北総エリアの転用」も示すものであるかは不透明でしたが、2025年11月に入場していたトタT71編成の先頭車を含む一部車両が房総・北総エリア仕様となった姿が確認(詳細)されたことで、労組資料の「千葉地区」は「房総・北総エリア」を示す記述であったことが分かり、豊田車両センター配置の中央快速線向けE233系0番台から、房総・北総エリアへの直接転用が行われることが確実となりました。
転用改造された車両の改造ポイントや出場後の動向などは「房総・北総エリアへのE233系転入と209系置き換え」をご覧下さい。

トタT71編成の動き

東京総合車両センターから出場した元トタT71編成6連の新マリC1編成(撮影:京急京成鐡 様) 東京総合車両センターから出場した元トタT71編成6連の新マリC1編成(撮影:京急京成鐡 様)。
中央快速線グリーン車組み込み・12両編成化が開始される直前にホームドア対応改造が実施され(詳細)、中央快速線・青梅線TASC稼働後(詳細)も運用可能となったことで、グリーン車組み込み中は12両編成と10両編成が混在する中央快速線で、グリーン車組み込み完了後は10両固定編成が運用可能な青梅線(詳細)などで、それぞれ活用されていましたが、2025年10月に東京総合車両センターへ入場しました(詳細)。後述の通り入場後に転用改造が行われたことから、この入場を以て運用離脱が確定し、入場に向けた臨時回送がトタT71編成としての最後の本線走行となりました。

旧1~5,10号車→マリC1編成

2025年11月、先述の通り先頭車を含む一部車両がE131系0番台と同様の帯色を纏い「C1」と表記された姿が確認されました(詳細)。この「マリC1編成」は外観や車両番号から、入場直後から屋外留置が続いていた旧6~9号車の4両を除く元トタT71編成の先頭車と一部中間車を含んだ編成となることがうかがえました。
12月9日に同編成が改造を終えて出場(詳細)し、実際に旧1~5,10号車を改造した6両固定編成であることが確認されました。

トタH49編成の動き

東京総合車両センター構内に留置されるトタH49編成4連 東京総合車両センター構内に留置されるトタH49編成4連。
トタT71編成と異なりホームドア対応改造が実施されず、中央快速線・青梅線TASC稼働後(詳細)に運用困難となったことで、このタイミングで209系1000番台と共に事実上の定期運用離脱となりました。
その後は中央快速線・青梅線以外の線区での臨時列車運用(詳細)や鉄道イベントへの起用など、定期運用以外の僅かな機会の活用が続きましたが、2025年11月に東京総合車両センターへ入場しました(詳細)。

今後の展望

房総・北総エリアで活躍する209系は6両編成と4両編成で、後者は分割併合があることから、209系やE131系との共存が容易な6両編成の置き換え用としてのみE233系を導入することが考えられます。
E233系0番台の余剰10両2編成のうち先頭車は3組、電動車ユニットは6組で、トタT71編成とトタH49編成4両編成の間で組み換えを実施することで、4M2Tの6両編成を3編成組成することができるかもしれません。
この場合、2020年製造のトタT71編成に組成されていたサハE233形2両は用途を失うことが見込まれます。

転入元編成表

編成ノート
詳細ノート (編集) 縮小
東京
大月/青梅
豊田車両センター所属E233系0番台貫通編成
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凡例・全車動向は編成別ページへ
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車







編成 クハE233
0A
ロング
CP
MH..
モハE233
0A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
0A
ロング
SIV
SC86
IGBT
モハE233
200A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
200A
ロング
サハE233
500A
ロング
CP
MH..
サハE233
0A
ロング
モハE233
400A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
400A
ロング
SIV
SC86
IGBT
クハE232
0A
ロング
CP
MH..
新製組成 廃車解除
T71
43本目
71
71
71
271
271
543
43
443
443
68
20/06/11 E
横浜 新製日
25/10/02 E
東京 房総転用
房総
転用
25/
10/02
E
東京

25/
10/02
E
東京
房総
転用
25/
10/02
E
東京
マリ
C1

6号車
マリ
C1

5号車
マリ
C1

4号車
マリ
C1

3号車
マリ
C1

2号車
マリ
C1

1号車
現況 TK出場 TK屋外留置(中央色) TK出場* * = WC追加
編成番号 凡例
編成番号背景色標準的な編成
編成ノート
詳細ノート (編集) 縮小
東京
大月/武蔵五日市
豊田車両センター所属E233系0番台分割編成(6両)
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編成 クハE233
0A
ロング
CP
MH..
モハE233
0A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
0A
ロング
SIV
SC86
IGBT
モハE233
200A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
200A
ロング
クハE232
500A
ロング
CP
MH..
新製組成 廃車解除
H49
28本目
49
49
49
249
249
507
07/02/01 E
東急 新製日
25/11/12 E
東京 入場中

25/
11/12
E
東京
現況 TK庫内 TK屋外留置(中央色) TK庫内
編成番号 凡例
編成番号背景色標準的な編成
編成ノート
詳細ノート (編集) 縮小
東京
奥多摩/高麗川
豊田車両センター
所属E233系0番台分割編成(4両)
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4文字略称は代表車両群のみ掲載
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編成 クハE233
500A
ロング
CP
MH..
モハE233
600A
ロング
VVVF
SC85
IGBT
モハE232
600A
ロング
SIV
SC86
IGBT
クハE232
0A
ロング
CP
MH..
新製組成 廃車解除
H49
29本目
507
607
607
49
07/02/01 E
東急 新製日
25/11/12 E
東京 入場中

25/
11/12
E
東京
現況 TK屋外留置(中央色)
編成番号 凡例
編成番号背景色標準的な編成

転出先編成表

奥付

特集準管理

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