ヤマU588編成の新形状アンテナは先頭車間通信試験対応

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ヤマU588編成の新形状アンテナは先頭車間通信試験対応

#92436
SATS
モデレーター

小山車両センター所属E231系近郊タイプ(1000番台)のヤマU588編成の両先頭車で、2023年秋頃に確認され、その後撤去された新形状のアンテナについて、無線を使用した先頭車間通信システムの開発目的であったことが、11月に開催された日本鉄道サイバネティクス協議会主催のシンポジウム投稿論文で明らかになりました*1。

この開発システムは、移動禁止システムなどの車両システムを既存車両に展開する際、同一編成両端の先頭車間を結ぶ引通し線の代わりに無線を使用することで、改造コスト低減を目指すものとしています。このために、▽アンテナの搭載位置検討、▽車載アンテナの試作、▽無線ユニットの開発、▽鉄道の実環境下における通信性能評価をしたとしています。

車載アンテナの搭載位置は車両屋根上として、点検歩行時に使用する歩み板上と妻面上部の大きく2分類でシミュレーションし、歩み板上が良好な結果だったとしています。アンテナ自体はモノポールアンテナとし、筐体は走行風の影響を鑑みて台形構造を採用したとしています。

開発システムの試験は▽小山車両センターでの構内試験と、▽湘南新宿ラインルートでの本線走行試験を行い、通信品質を確認したとしています。条件によっては通信品質の悪化、通信途絶することもあったものの、停車時に通信エラーを起こすような環境でも誤ったスイッチ情報を通知することは無かったとのことです。

以上のことから、両運転台間で情報授受が必要なシステムの導入が容易になる見通しを得たとしています。なお、今後の展開については言及がなく、既存車両に実装されるかは不透明です。

*1 林、青盛、松橋、中村:「無線を活用した先頭車間通信の実用化検証」、鉄道サイバネ・シンポジウム論文集 61、508、(2024.11)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I033775817 (国立国会図書館オンライン「NDL-OPAC」の資料情報)

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