JR西 新型牽引車向けブレーキ指令読替装置を開発中

トピック:JR西 新型牽引車向けブレーキ指令読替装置を開発中

スレッド:JR西日本の機関車/事業用車
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JR西 新型牽引車向けブレーキ指令読替装置を開発中

#92472
SATS
モデレーター

JR西日本が、機関車置換用の新型牽引車の導入を検討し、同車両向けのブレーキ指令読替装置を開発していることが、11月に開催された日本鉄道サイバネティクス協議会主催のシンポジウム投稿論文で明らかになりました*1。

◆経緯について
JR西日本が工臨輸送をはじめ、旅客用途や総合車両所への定期検査のための回送などで用いている機関車の経年が、2024年6月現在で45〜54年と老朽化が進んでいることから、新型牽引車への置換えを検討しているとしています。
置換え対象の機関車は、ホキ車やチキ車といった自動空気ブレーキ車両を牽引しているものの、新型牽引車では旅客用途として35系客車の牽引を想定していることから、電気指令式ブレーキ車両の対応も必要とのことです。このことから、電気指令によるブレーキ指令をブレーキ管の減圧指令に変換するブレーキ指令読替装置の開発に着手したとしています。

なお、新型牽引車の具体的な導入時期や動力方式などについては触れられていません。

◆ブレーキ指令読替装置の開発
開発初期段階の机上検討にて、機関車が有するブレーキ機能11機能を洗い出し、この内3機能(保ち制御、単弁緩め制御、後押補機制御)は実装しないことにしたとしています。
BP圧力減圧量に対するBC圧力出力特性の検討をめぐっては、自動空気ブレーキ車両の制御弁種類によるため、以下の5パターンの被牽引車を想定し検討したとのことです。
パターンA…ホキ車(K制御弁)
パターンB…チキ車(A制御弁)
パターンC…14系客車(KU制御弁)
パターンD…キハ40、47(KU1B制御弁)
パターンE…キハ120(E制御弁)
検討の結果、各特性を網羅できることから、キハ120が有するE制御弁の特性を用いることとして、装置を開発したとのことです。

◆定置試験の実施
開発品を用いた現車での確認試験を2024年2月に金沢車両区敦賀支所で行ったとのことです。▽開発品は定置に設置し各車両のブレーキ管を接続、▽電気ブレーキ指令は敦賀支所所属の125系(常用ブレーキ7ノッチ)を使用、▽自動空気ブレーキ車両にはホキ車(K制御弁)を使用し、ホキ車の連結両数を1〜4両と変化させて特性を確認したとしています。
定置試験では、一部で想定とは異なる挙動(1段ブレーキ時、ブレーキ2ノッチで全車あるいは一部車両が緩解。常用促進制御オフ、BP圧力のジャーク時素を調整することで解決)がみられ、制御弁に合わせた調整が必要であることを確認したとのことです。加えて、上記試験後、チキ車(A制御弁)においても同様の試験を行い、調整値の有効性を確認したとしています。

*1 柴田、岸田、宮部:「ブレーキ指令読替装置(電気指令から空気指令)の開発 : ブレーキ指令読替装置の開発および現車を用いたブレーキ特性の検証」、鉄道サイバネ・シンポジウム論文集 61、514、(2024.11)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I033775817 (国立国会図書館オンライン「NDL-OPAC」の資料情報)

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